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Dragon's Jazz Corner

Ralph Moore (ts)


* RALPH MOORE QUARTET/ THREE SCORE
ralph moore(ts),
eric reed(p), gerald cannon(b), willie jones 3(ds)
2018/WJ3/

1 Another Time (E.Reed)
2 Donny (R.Moore)
3 Reflections (T.Monk)
4 Three Score (R.Moore)
5 623 C Street (R.Moore)
6 Una Mujer Muy Elegante (E.Reed)
7 Blues Alliance (R.Moore)
8 Carol (E.Reed)


ちょっと前に聴いたジョー・マグナレリ(tp)で触れたラルフ・ムーア(ts)の新譜を入手しました。
マグナレリ盤ではこんなことを書いていました。

「今作が何が何でも欲しいと思ったのは久々にラルフ・ムーア(ts)の名前を見たからです。
ムーアは好きなテナー奏者でしたが1990年代後半に突如として消息を絶ちました。
ジャズマンが隠遁生活を送ったり、表舞台から消えるのはよくあることだけど・・・。
「出た〜」という感じ・・・なんと20年振りの登場には驚きました。
ラルフ・ムーアは1956年生まれの今年63歳、イギリスのロンドン出身です。
彼もまたバークリーで学んでいます。
ムーアはオスカー・ピーターソン(p)やシダー・ウォルトン(p)に可愛がられていました。
注目してたのに40代、50代の一番充実する時に消えてしまったのはなぜだろうか?」

さて今作は全8曲で自身のオリジナル4曲と共演のエリック・リード(p)が3曲、その他1曲の構成です。
モンクの(3)「Reflections」が選ばれたのは好きでやり慣れた曲ということでしょうね。
プロデュースはドラマーとして参加しているウィリー・ジョーンズVでレーベルも彼のものです。
ここはウィントン・マルサリス派の才人エリック・リードの起用が決め手になったと思います。
しなやかで艶やかで流れるよう・・・リードのリーダー作としても通用する素晴らしいピアノが聴けました。
さて問題のラルフ・ムーアはまだまだかな、私はいまひとつ物足りなさが残りました。
往年の演奏は無理だとしても切れ味も迫力も不足していて何か手探りという感じがしました。
やはり長く一線から離れていたことがその理由かもしれませんね。
これからの復活に期待しましょう。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




* RALPH MOORE QUARTET & QUINTET / FURTHERMORE
ralph moore(ts), roy hargrove(tp)(#1,3,4,6),
benny green(p), peter washington('b), kenny washinton(ds)(#1,3,5),
victor Lewis(ds)(#2,4,6,7)
1990/Landmark/

1 Hopscotch (R.Moore)
2 Monk's Dream (T.Monk)
3 310 Blues (Moore)
4 Phoebe's Samba (B Green)
5 Girl Talk (N.Hefti)
6 Into Dawn (R.Hargrove)
7 Line D (Moore)


これもまた気になっていながら買いそびれた一枚です。
CDの聴き直しを始めてからだいぶ経つけど思い出すアルバムも数多い。

ラルフ・ムーアも好きなテナー・サックス奏者の一人です。
1980年代に登場したコルトレーン系主流派サックス奏者でその期待は大きかった。
野太く男性的な音色が最大の魅力です。
ここで共演しているロイ・ハーグローブ(tp)やベニー・グリーン(p)はその一派です。
ワン・ホーンの(2)「Monk's Dream」や(5)「Girl Talk」が聴きどころになります。
ハーグローブとの2管コンビネーションも秀逸、グリーンの達者なバップ・ピアノも光る。
オーソドックスで重厚なハード・バップ・ジャズが聴けました。

(中間系)




*RALPH MOORE QUINTET / REJUVENATE !
ralph moore(ts), steve turre(tb)
mulgrew miller(p), peter washington(b), marvin"smitty"smith(ds)
1989/Criss Cross/

スティーブ・トゥーレ(tb)とのフロント2管。
トゥーレのストレート・アヘッドなハード・バップ・プレイが興味深いです。
グイグイと押し出すマーヴィン・スミスのドラムスも絶好調。

スタンダードは「It Might As Well Be Spring」

(中間系)




*RALPH MOORE QUARTET / 623 C STREET
ralph moore(ts,ss),
dave kikoskr(p), buster williams(b), billy hart(ds)
1987/Criss Cross/

ラルフ・ムーア(ts)のワン・ホーン・アルバムです。
ムーアは力強く男性的なテナー・サックスの音色を持っています。
ウェイン・ショーター(ts)の(3)「Black Diamond」の全員の疾走感が素晴らしい。
全編を通して特にデヴィッド・キコスキ(p)が聴きどころになります。

スタンダードは「It Never Entered My Mind」、「Speak Low」

(中間系)




*RALPH MOORE SEXTET / 'ROUND TRIP
ralph moore(ts), brian lynch(tp), kevin eubanks(g)
benny green(p), rufus reid(b), kenny washington(ds)
1985/RESERVOIR/

1 Dunes
2 Bewitched
3 Round Trip
4 Lotus Blossom
5 Monique
6 Back Room Blues
7 Sleigh Ride


今週は新譜を購入しませんでした。
どうも触手が動く作品がないというか、買い意欲に欠けているようです。
バイオリズム的にも下がってきているのかもしれませんね。

さて、今週は先日行われたオフ会、「CD聴きの会」に持っていったハード・バップ・アルバムの2枚です。
参加者の自作真空管アンプの試聴会も兼ねていたので内容のみならず録音にも多少気を使いました。
こちらはルディ・ヴァン・ゲルター、後者はジム・アンダーソンが録音技師です。

■ラルフ・ムーア(ts)はコルトレーン系の主流派の逸材で野太いテナーの音色が魅力です。
ブライアン・リンチ(tp)とのコンビネーションが聴きもの、ベニー・グリーン(p)の参加も嬉しいですね。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)